2004年に、Patric Leoがデザインを手掛け、Journal社より「Trying To Dance」が刊行された。
私にとって、「Trying to Dance」はタダの本ではなく、基になっている写真の数々が一つのイメージによる別世界を構成している。写真が私に、ビジュアル・アーティストとして解放感を与えてくれた。あの頃はニューヨークに拠点をおきながら、同時にVärmlandにも住んでいたから、アメリカとヨーロッパをよく旅し、気持ち的には都会と田舎という2つの世界、2つの違う現実の間を往来していた。同時にそれは、私にとって写真が持つ意味と重要性を問い続ける時期でもあった。
「Trying To Dance」を作る過程で強烈に経験していた自由さがその問いに対しての大きな答えになり、持続的な私の創作活動のための羅針盤にもなった。そもそも、Patric LeoやChristian Caujolle、JournalのGösta Flemmingらから「Trying To Dance」のネガを見直すような提案があったとき、どうするかとても迷っていた。しかしファイルを開いて中身に目を通してみると、「Trying To Dance」では未使用のイメージや新たな組み合わせがあまりにも数多く私の目に飛び込んでくたのが、最終的に「Revoir」を出版することの大きなきっかけとなった。
「Revoir」は、「Trying To Dance」で一緒に仕事してくれた、その同じ人たち全員と緊密かつ楽しい共同作業によって作られ、90年代半ばから00年代前半までの時期を振り返った改訂版にして全く新しい本に仕上がった。
判型 285 x 234 x 28 mm
頁数 244頁
言語 日本語、英語、フランス語
製本 ハードカバー
発行年 2016
出版社 Akio Nagasawa Publishing